2017年3月1日水曜日

学生紹介:矢野ほなみ(修了生)

GEIDAI ANIMATION 08 ZOOMで作品を上映する学生を紹介していきます!
29人目は「染色体の恋人」を制作した矢野ほなみさんです。





「染色体の恋人」を制作いたしました、矢野ほなみと申します。 機会ございましたらぜひお声かけください。


このキャラクターたちのデザインは何度も悩みました。(はるちゃんとさくらちゃん) スカートの長さ、ボタンをどこまで締めるのかや、目線、表情など。



2.大学院入学前はどんなことをしていたか?
京都の山奥に鹿と潜んでいました。




3.手法と制作プロセス(音についても!)

「女性同士の恋愛を描きたい」というテーマは最初から明確でしたので、本作品はまず沢山スケッチをすることから始めました。 沢山のスケッチを壁に貼って、構成を考えたり、イメージしたりして深めていくプロセスを経ました。このテーマで描くことは、多様性を描くことも一つの重要なことだと考えていたので、複数人の人を描く「群像」で作品を構成することにし、感情や恋の熱量でそれぞれをつなぐことを考えました。そのため、各キャラクターの瞬間を切り取る「最小単位」で編成しました。 手法に関しては主に木炭と鉛筆で彩色し、桃の色はパステルで描きました。 基本的にデッサンしていくやり方ですが、木炭は直接指でキャラクターに触りながら描きますので、物を介さず身体で描く感覚が面白いと感じていました。
(この子は無呼吸症候群)
4.制作中の気分転換
自由が丘にある山村先生のお店Au Praxinoscope(リンク:http://www.praxinoscope.jp/)に行ったりそこで山村先生や奥様とおしゃべりする時間が楽しいです〜! あとは「ねりねり」と呼んでるこの生き物を立体で作ること。 (立体「ねりねり」は作品には出てきませんが横浜会場で展示します!)

5.作品制作のきっかけ
作品を作ることは、考えること、あるいは別の方向から対象を眺めることだと感じていますので、このテーマで創作しようと思いました。始終考えてきたことは「美化への抵抗」です。


6.自分のチャームポイントは?
アツアツのコーヒーをこぼしてできた、とかげの形をした火傷。 4か月前から太ももに住んでいますが、ほんの少しだけ小さくなった気がします。

7.大学院で一番面白かったことや、やり残したこと
音楽環境創造学科の学生とのやりとりが面白かったですね。 一年次制作では音環修士2年の足立美緒さんと、修了作品では博士課程の上水樽力さんと一緒に制作致しましたが、本当に楽しかったです。また、2年間連続して音響制作していただいた向笠くんも辛抱強く作品に向き合っていただき、ガッツに感謝しています。自分以外に作品のことを、同じように自分の制作として引き受けてくださって、作品や演出意図について沢山話し合い、疑問を投げかけてもらい、一緒に映像から何が伝わるか聞こえてくるか考える時間はとっても面白かったです。 音楽に関して言えば、一年次の足立さんとはとても濃密にやりとりしました。一段一段積み上げて探っていくという作り方で、とてもいい音楽を見出してもらいました。個人的に今度は音楽主導で映像とのコラボレーションをしようという話になって、一緒に公演をしたのも新鮮でした。 本修了作品で音楽を作っていただいた上水樽さんとは、一緒に挑戦するという感じで、ジェットコースターに乗っているようなワクワク感とスピード感がありました。明日録音というギリギリまで電話でやりとりしたり話したり、その日に思いついたり、遊んでいるように楽しかったです。真夜中にお互い(?)ポエムのようなやりとりをしていて、翌日よく笑いました。二人には心から感謝していますし、沢山勉強させていただきました。大学院でいっぱい面白かったことはありますが、時間をかけて作るアニメーションからビリビリとくる音楽を上げてもらった瞬間がやっぱり何より面白いかったです!そして本作の声を中村中さんに当てていただくことができたのも作品にとっても幸福でした。 弦楽器の音楽録音の様子 あとはコンテンポラリーアニメーションというイベントと講義! やり残したことは作品を作るたびにあります。次の機会で狙います。

8.犬派?猫派?クマ派?
バニー派!!


ありがとうございました!
矢野ほなみさんの作品「染色体の恋人」はプログラム「第八期修了作品」にて上映いたします。「第八期修了作品」は3月3日より3日間、横浜の馬車道校舎で上映予定です。また、3月11日から一週間、渋谷のユーロスペースでも上映がございます。
お楽しみに!

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